
大幅リードタイム短縮と辞退率の改善を実現! AI×人で作り出す“応募者ファースト”な新しい選考フロー

株式会社アートネイチャー
アートネイチャーは「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、髪にまつわるお悩みやニーズに寄り添い、多岐にわたる事業を展開しています。最高品質のオーダーメイドウィッグをはじめとした幅広い商品・サービスを通して、よりポジティブな生き方を提案します。
- 業種
- 美容・ヘアケア事業
- 社員数
- 1,001〜5,000名
記事内のサービス名・社名・所属は取材当時のものです。「Zキャリア AI面接官」は現在「Z AI面接」に名称を変更し、運営は株式会社ROXXからルーセントドアーズ株式会社へ移管しています。
美容・ヘアケア分野のパイオニアとして全国に377店舗を構え、多岐にわたる“髪の悩み”をサポートするアートネイチャー。
近年、採用職種や応募数の拡大に伴い、面接官の対応工数の増大、それによる選考リードタイムの長期化が課題となっていました。「応募者を待たせることなくスムーズに選考を進めたい」という思いから「Zキャリア AI面接官」の導入・本格利用開始に至りました。今回は人事部 採用推進グループ グループリーダーの落合様に、導入背景や効果、さらに今後の展望をうかがいました。
面接官リソースの限界。面接の日程調整に時間がかかり求職者を待たせてしまっていた

―― 今回はどのような経緯でAI面接官を活用することになったのでしょうか?
弊社では、美容師、ヘアカウンセラーなど幅広い職種で中途採用を行っており、年間数百名規模の採用に取り組んでいます。
その中で感じていた大きな課題感としては、書類選考から一次面接までのリードタイムが長すぎることでした。面接官の人数が限られてしまうことから、応募が集中する繁忙期などは応募〜面接実施までのリードタイムが2週間ほどになってしまうこともあったんです。
特に現職中の方は、平日の昼間は連絡が取れず夜間や休日でしか面接調整ができないという方も少なくありません。これだとお待ちいただいている間に応募者のモチベーションが下がってしまうのは当然ですし、その間に他社から内定が出て辞退されるケースも少なくありませんでした。
このような課題で頭を悩ませていたところ、ROXX社よりご提案をいただいたことがきっかけで、はじめてAI面接官の存在を知りました。
―― 「AI面接官」を本格的に導入しようと思った決め手は何ですか?
私たちの場合は、いきなり本採用するのではなく、トライアル期間をいただいて実際の採用フローに組み込んでみたんです。そのときに、「これは使えるぞ」と実感できたのが導入の大きな決め手になりました。
すごく良いと感じたポイントでいうと、応募者が話しているリアルな映像を面接前にしっかりと見られるところですね。質問に対する受け答えのスピードや表情の変化、“間”の取り方など、応募者の雰囲気や人柄、印象などが意外によく分かるんです。
実は、そこで得られた情報は次の面接でも活用しています。
たとえば、質問に対してじっくりと考えてから回答をするタイプの方であれば、面接の場でも少しゆっくり目のテンポで対話したり、面接官側が相手の回答をじっくり待ってあげるなど、より応募者の良さを引き出すための参考になるので、非常にありがたいですね。
面接までのリードタイム10日短縮・内定承諾率アップも同時に実現

―― 実際にAI面接官をどのようなシーンで活用しているのでしょうか。
書類選考 → 人事面接 → 部長面接という従来の選考フローに対して、現在は書類選考 → AI面接 → 人事面接 → 部長面接という流れで選考を行っています。
導入前は、書類選考後にすぐ人事面接へ進んでいたので、応募者の方からするとワンステップ増えた形になります。当初は「ステップが増えることで辞退率が上がるのでは?」と懸念していたのですが、実際に運用を始めてみるとむしろ辞退率が大幅に下がったんです。
というのも、AI面接によって早い段階で応募者との接点を持てることで、応募者の方の意欲が下がってしまう前に選考に進んでいただくことが可能になりました。実際、AI面接官を導入してから一次面接までの辞退率が約3分の1になったという結果も出ています。
また、現在はヘアカウンセラー職でAI面接官を活用していますが、今後は美容師採用でも活用していきたいと考えています。
美容師採用では私たち人事のメンバーが全国拠点へ出向いて対面での面接を行ってきたのですが、旅費や旅程スケジュール調整などの経済的・時間的コストが大きい一方で「実際に会ってみたらミスマッチで不採用」というケースも少なくありませんでした。そこでAI面接を導入すれば、あらかじめ弊社の採用要件にマッチする方だけを面接にお呼びすることができるので、費用対効果も大きく得られるのではないかと、期待しています。
―― AI面接官を導入してから一次面接までの辞退率が約3分の1になっているとのことでしたが、それ以外にも数値面でポジティブな変化はありましたか?
実はそれ以外にも明確な数値改善が見られています。まず、当初の課題として挙げていた応募〜一次面接までのリードタイムが従来と比べて約10日も短縮されました。AI面接を活用することで応募者の方が24時間いつでも好きな場所から面接を受けられるため、早期の選考開始が可能となったことが大きな要因だと思います。
さらに、内定承諾率の向上という点でも大きな効果を実感しています。現時点で従来比約27%ほど内定承諾率が改善してきており、これも面接までのリードタイムを短縮したことで、選考全体の期間も短くなり結果的に「他社に決まってしまった」などの辞退が減ってきたことが要因なのではないかと思います。
目指すは「AIと人の共存」―― 何よりも重要なのは“応募者ファースト”であること

―― 今後、AI面接官を活用していくうえでのさらなる展望や計画があればお聞かせください。
私としては、AI面接官をもっといろいろな職種に広げて活用していきたいと考えています。現在は特定のポジションで運用していますが、最終的には「AI面接をして、その後すぐに最終面接」という形で、なるべく選考フローをシンプルにしていきたいんですよね。選考ステップが増えると応募者の方も疲れてしまいますし、私たちも調整業務ばかりに追われてしまい、その他の業務がおろそかになってしまいます。そうならないためにも、これからもAIをうまく活用していきたいです。
また、面接内容の平準化も大きなテーマとして捉えています。人間が面接をしていると「同じ質問をしているはずなのに担当者によって聞き方や評価の仕方が違う」というようなばらつきが出てしまうんですよね。AIは同じ動作を同じ水準で繰り返し行うことに優れていると思いますので、そういった点は積極的にAIに任せていきたいと考えています。
―― 採用業務におけるAI活用の意義や可能性については、どのようにお考えでしょうか?
私自身としては、採用業務におけるAIの活用範囲は今後ますます広がるのではないかと思っています。とはいえ、最終的に応募者を見極める判断は人間が担う必要があるとも考えています。たとえば、AIは初期のスクリーニング精度向上や事務的な調整・やり取り、応募者の客観的なデータ分析といった作業を効率化してくれて、応募者の熱意やカルチャーフィットなどといった“人間らしさ”に関する部分は、やはり最終的には人事担当者や現場が責任をもって確認することが重要ですよね。
この「AIと人の共存」こそが今後の採用活動のカギになると思っています。
―― ここまで貴重なお話ありがとうございました。では最後に、これから導入を検討している企業様に対して、メッセージをお願いします。
このような新しい取り組みをスタートされる際には、辞退率に影響してしまうのではないか、応募者がAI面接に抵抗を示すのではないか、など色々ご不安になる気持ちもよく分かります。ただ、AI面接を利用すれば、応募者がいつでもどこでも面接を受けられるという『応募者ファースト』な選考フローを作れることは確かです。
現職が忙しくて平日は面接できない方や、遠方に住んでいる方にとって、24時間365日対応はものすごくありがたい仕組みです。結果として企業側のリードタイムも短縮されますし、応募者の離脱も減らせるはずです。
まずは小さく始めてみて、どれだけ皆様の採用業務にインパクトがあるか、どのような活用パターンがあるかなど、ぜひ体感してみてください。