
面接の質向上と効率化を同時に実現! AI×人で実現するマルハンの次世代新卒採用

株式会社マルハン
マルハンは、全国にパチンコホールを展開する業界最大手の総合エンターテインメント企業です。近年はホテル事業やスタートアップ支援など新規事業にも注力し、「人生にヨロコビを」を経営理念に掲げ、多角的な成長を目指しています。
- 業種
- 総合エンターテインメント
- 社員数
- 1万人以上
記事内のサービス名・社名・所属は取材当時のものです。「Zキャリア AI面接官」は現在「Z AI面接」に名称を変更し、運営は株式会社ROXXからルーセントドアーズ株式会社へ移管しています。
全国にパチンコホールを展開し、総合エンターテインメント企業として成長を続けるマルハン。近年はホテルや新規事業にも注力し、「人生にヨロコビを」を掲げて多角的な挑戦を進めています。
一方、新卒採用ではリクルーター制度を活用するなかで、面接工数の増大や評価のばらつき、長時間労働といった課題が顕在化していました。
「効率的かつ公正な選考フローを築き、応募者と向き合う時間を増やしたい」という思いから「Zキャリア AI面接官」を導入。今回は人事部の嵯峨様、中島様に、導入背景や効果、今後の展望を伺いました。
「学生に寄り添う」採用スタイルゆえに、直面した構造的な課題

―――AI面接官を導入する前、御社の新卒採用における選考プロセスにはどのような課題がありましたか?
私たちは、学生に現場社員のリアルな声を届け、会社理解を深めてもらうために、これまでリクルーター制度を積極的に活用してきました。リクルーターは現場で働く若手社員が担い、学生にとっては年齢も近く、仕事のやりがいや職場環境を率直に知ることができる重要な役割を果たしています。
一方で、現場の若手社員に一次面接を担ってもらうと、面接の質や評価のばらつきが時として発生するということが課題となっていました。
合否の理由も人によって解釈が異なり、「なぜこの学生を通したのか」「なぜ不合格にしたのか」と社内で議論になることもしばしばでした。
また、採用チームは現場のリクルーターを含めて限られた人数で構成されています。学生一人ひとりに真摯に向き合うために残業が常態化し、長時間労働が慢性化していたのも大きな課題でした。
さらにリクルーターは毎年入れ替わるため、それだけ教育に時間もかかります。せっかく育成しても翌年にはまたゼロから体制を組み直すので、結果的に面接の品質や評価基準が揃わないまま。
これは構造的な問題だと感じていました。
―――AI面接官を導入された背景や理由を改めてお聞かせいただけますか。
導入の決め手は、大きく分けて4つありました。
1つ目は「評価の平準化」です。 AI面接官は同じ質問を同じトーンで繰り返すだけでなく、応募者の回答に応じて自動で的確な深掘りもしてくれます。人間の面接官だと、その時の調子や経験値によって聞き方に差が出てしまいますが、AIであれば常に一定の基準で対応できる。だからこそ、判断のばらつきを最小限に抑えられると感じました。
2つ目は「データの蓄積」です。これまではシステムへ手作業で記録していたのですが、AI面接官なら面接結果が定量的かつ自動で記録に残るので、後から分析や改善に活用できるのが大きな魅力でした。
3つ目は「業務効率化」です。一次面接の日程調整・事前準備・実施・記録までにかかっていた時間を大幅に短縮できるので、採用担当者の残業削減にも直結すると考えました。
最後に「先進性のアピール」という点です。
AI面接官を導入していること自体が「新しいことに挑戦をし続ける会社」というカルチャーやスタンスを学生に伝える手段になりますし、ブランドイメージにもプラスに働くと思いました。
AI面接官の導入で「主体性ある学生」と出会いやすくなった

―――実際にAI面接官をどのようなシーンで活用しているのでしょうか?
現在は新卒採用の一次面接においてAI面接を活用しています。
これまでは現場の若手リクルーターが学生と45分ほど面接していましたが、その役割を今ではAI面接官が担っています。
学生は都合の良い時間にアクセスして実施できるため、夜間や休日に利用されるケースも少なくありません。これによって「学生を待たせない」「担当者が時間外に対応しなくてもいい」という双方にとってのメリットが生まれています。
―――導入後、採用担当やリクルーターの負担は具体的にどのように軽減されましたか?
実際に、一次面接にかかっていた準備や調整、実施、記録などの工数が大幅に削減されました。これまで1時間近く必要だった作業が短縮され、採用担当者の業務時間削減にも直結していると感じます。
そしてその分、説明会や学生フォローといった本来力を注ぎたい業務に集中できる体制が整ってきていることは大きな変化です。
―――実際の採用成果として、なにか具体的な変化はありましたか?
実は、AI面接官導入後、一次面接に進む学生の数自体はやや減少しました。。
従来は人事やリクルーターからの働きかけで「とりあえず受けてみる」という学生も一定数いましたが、AI面接の場合は自らアクセスし、面接を最後までやり切る必要があります。そのため、結果的に「主体性や積極性を持った学生」のみに対象者が絞られるようになったと感じています。
その効果もあって、二次面接以降の移行率は以前より高まり、私たちとしても主体性のある学生により多くの時間を使えるようになりました。
結果的に「量から質」へとシフトした採用活動に近づいており、無駄の少ない選考フローが実現できていると感じています。
「人とのつながりを強化するためにAIを使う」マルハンが描く採用の未来

―――今後、AI面接官を活用していくうえでのさらなる展望や計画があればお聞かせください。
現在は新卒採用の一次面接での活用が中心ですが、今後は中途採用やアルバイト採用にも広げていく可能性を感じています。
特にアルバイトは採用人数が多く、現場の負担が大きい領域です。AI面接を取り入れることで、応募者は好きな時間に受けられるようになり、現場の工数削減と母集団形成の両面に効果が期待できるのではないかと考えています。
また、私たちはAI面接官を単なる効率化ツールとは捉えていません。
導入を通じて得られる定量的な評価データや回答ログを3年程度の長期スパンで蓄積・分析し、将来的には「マルハンでより活躍できる人材」を精度高く見つけられる仕組みに進化させたいと考えています。
そして何より大切なのは、AI面接官導入によって効率化した分の時間を「人と向き合う時間」に充てることです。
一次面接をAI面接官が担ってくれることで、採用担当者は会社の理解度を高めるための会社説明会や内定者フォローといった重要な場面に集中できます。
そこで学生と深く対話し、マルハンの魅力や未来への期待をしっかり伝えていく。それこそが、私たちがAI面接官を導入した本当の価値であり、人事が担うべき本質的な役割だと感じています。
―――採用業務におけるAI活用の意義や可能性については、どのようにお考えでしょうか。
私たちはAIを「人と人とのつながりを補完する存在」として捉えています。
マルハンは接客サービス業を起点に成長してきた企業であり、何よりも大切にしてきたのは“人との関わり”です。時代がどれだけ変化しようとも、その価値観はこれからもずっと変わりません。
一方で、現場では限られたリソースで大量の業務をこなさなければならない現実があります。AI面接官の導入は、こうした構造的な負担を解消し、採用担当者やリクルーターが本来注力すべき業務に時間をあてるための手段です。
効率化そのものが目的ではなく、あくまで”人と真剣に向き合うための余白”を生むことにこそ、意義があると考えます。
―――ここまで貴重なお話ありがとうございました。では最後に、これから導入を検討している企業様に対して、メッセージをお願いします。
AIというと「人の仕事を奪うのでは?」と構えてしまう企業もあるかもしれません。
しかし、AIは脅威ではなく、むしろ“人と人とのつながりを守るための補完的な武器”になると私たちは考えています。
そして何より、多くの企業が新卒採用において「新しい挑戦ができる人材」を求めているのではないかと思いますが、採用する側の私たち自身が”変化”を受け入れなければ説得力がありません。
AI活用は、そうした会社のスタンスや覚悟を体現する象徴的な取り組みだと考えています。
残すべきものは残し、変えるべきところは変えていく。その柔軟さこそ、今の時代に求められている姿勢ではないでしょうか。